ton200809お酒の四方山話 合い酒(アイシュ)

今、日本酒は質的に史上最高だが、前の戦争中戦後は食料の米も足りない時代、酒をアルコールや糖蜜で量を増やす「三倍醸造」で需要に応じる時期が長く続いた。
米は厳しい政府管理下にあり、需要は有っても酒そのものが造れず足りない時代が続きました。
当時の新酒は精白もおさえ熟成不足でお燗すると「泡」が出て刺激臭(粕臭)を感じるものが多く評判が悪い。
小売店は「新酒は嫌だ」と言われる。年末年始は最需要期。 それを満たすために、前年の酒のある間に、醸造を早めて造った「新酒」と「古酒」を(今で言う古酒でなく当年の酒)合わせ(ブレンド)して「合い酒」と称して市場に出荷した。 その合い酒でご辛抱をが酒業界の必要悪として許されていた時代だった。 昭和33年頃からビールが良く飲まれ増えてきた。それに比例するように夏の日本酒販売量が減りだし夏用に「冷用酒」を売り出された。 それは通常酒に「冷用酒ラベル」を張るか上に「冷用酒の包装紙」で済ます方法も多かった。